内装や外観は凝っているのに割安な戸建てがあるのはなぜ?
中古戸建てのなかには「全国の銘木を多用した純和風住宅、ヨーロッパから素材を取り寄せた欧風住宅」など、贅をつくした戸建てはたくさんあります。
では、これらが建築費に見合う市場価値を維持しているかとなると、残念ながらそうとはいえません。
趣味を強烈に押し出した戸建ては、万人に好かれるとはかぎらず、逆にマイナス評価をされがちです。総じて、素材や間取りに特殊なものが多く、目は引いても取得には二の足を踏まれるからです。
しかし買い手にとっては、思わぬ掘り出し物である可能性もあります。
こだわって建てた住宅は、外見だけでなく基礎や土台などの構造部分にも力を入れたものが多いからです。
住宅は耐久性が第一ですから、専門家にチェックしてもらって合格点なら、自分の趣味に合わない部分はリフォームで解消できるかもしれず、「お買い得な家」となるわけです。
マンションにもお得物件がある
以前、マンションでもデコレーション過剰の物件が流行りました。中庭に巨大なモニュメントを配したり, エントランスを天然大理石で覆うなど、住宅の機能とは直接関係のないもので飾り上げ、高付加価値と称した物件です。
室内に掘ごたつを設置したものもありました。こうしたマンションは分譲価格が高めでも、人気がありなかなか抽選に当たりませんでした。
これらが中古物件として市場に出た場合、当時の価値通りに評価されるかというと、そうはなりません。
売り主にとっては不満ですが、買い手にとってはさほど魅力的でないからです。こうしたマンションもそろそろ相場がこなれてきていますから、狙い目の
ひとつとみなしておくといいでしょう。
自分の趣味や好みをふんだんに取り入れて建てた家はその本人にとって
は大満足。ところが、こうした物件を売りに出そうとすると、思い入れが裏
目に出て売価が安くなってしまうことが往々にしてあります。
あなたがその家を気に入りさえすれば、「お買い得な家」になるのです。